いろはなの園芸療法のご紹介

園芸療法とは、植物あるいは植物に関連する諸々の活動を通して、身体、心、精神の向上を促し、かつ鍛える療法です。
認知症の方が花や土とふれ合う事により、心が癒され、五感を刺激し、解放感、爽快感を得ることが出来ます。当施設では30種類の花と野菜を育てながらそれに関わる様々な活動を実施しております。また、利用者さんが能動的に、自ら植物や土に触れられるよう、作業台の配置やスペースを作っております。

園芸療法の内容と効果をご紹介。

 

園芸療法の写真

身体的メリット

  1. 園芸活動は、体のいろいろな筋肉を使い、汗を流すことによって、心地よい疲労感と爽快感をもたらします。
  2. 活動の中で筋肉を使うことによって、その退化を防いだり、それを強化することができます。
  3. また道具を使い、考えながら指先を動かすことにより、脳へ程よい刺激を与え神経細胞のネットワークを広げ、脳を活性化させることになります。
園芸療法で作業中の女性

 

精神的メリット

  1. 花や緑などの園芸生産物である植物は、情緒を安定させ穏やかにする効果をもっています。さらに、「芽が出た」「花を咲かせた」という達成の喜びは自信と新たな意欲を生む事に繋がっていきます。
  2. 過去に農家を営んでいた方や花や野菜を育てていても、現在は様々な事情で出来なくなってしまった方に活動して頂くことで感性を刺激することで長期記憶に働きかけ生き生きとした感情がよみがえる事は意欲の向上に繋がります。
園芸療法の写真

 

園芸療法を行っている事例:ふさぎ込みがちだった、元農家の男性

利用者Dさんは、以前農家を営んでいたが足が不自由となり車いす生活で、花や土に触れる事はなくなってしまった。
そこで、農業の経験を生かした活動により、自信を取り戻す事ができた。

  1. 作業台を利用し園芸療法として花柄摘みや水やり、寄せ植えを作ってもらう。
  2. 野菜を作るためのノウハウを教えて頂き、指導してもらう。
  3. 危険や痛みが無ければ 車いすから土に降りて頂き、土に触れて頂いたり、草むしり等を行ってもらう。

※この事例は、上記写真の方とは一切関係ありません